頭の中に思い浮かんだイメージを線にしようと思い、紙と鉛筆を手に取る。
しかし、真っ白な紙を前にすると、少し身構えてしまう。
いつの頃からか、素直な線を描くことができず、きれいな線を描こうとすることを優先するようになっていた。
なかなか頭の中にある線を描ききることができないまま、ふと、子どもが描いた絵が目に入る。
与えられた顔の形に切った色画用紙に、マジックで自分の目、鼻、口、髪の毛、頬を描いたもの。
(描画:4歳児)
きっと大人(私)なら、鼻は顔の中心に、その下の辺りに口を描くだろう。
もしかしたら、思うように描けずにこのバランスになったのかもしれない。
しかし、私はこのバランスが気に入った。
ニコニコのお口も、笑ってる顔が好きだから描いたのだろう。
はじめに覚えたグルグルの殴り書きの線は子どもにしか描けない線。
いいねぇ。
と、普段なら気にしないこと想像をしながら鑑賞してしまった。
失敗を恐れないこの自由な線をもう一度描ける頭の柔軟さがあったらいいなぁ。
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