木製品のお手入れ

 この木べらは、自分の手になじみやすい形に作ったお気に入りで、チキンライス、チャーハンなどのご飯炒め物用として、10年くらい愛用しています。普段のお手入れは、使用後に食器用洗剤で洗って適当に乾燥させる程度でした。
気が付けば、艶もなくなり、ふちの塗装もだいぶはがれています。本当はこうなる前に定期的にお手入れすると長くきれいな状態で使うことができるのですがね。。。リアル普段使いの現状です。

私のように、ここまでお手入れをさぼった木製品をご使用の方、一緒にお手入れをして、美しい姿を取り戻しましょう!
と、いうことで、手順をご紹介します。

①表面の塗膜をはがして表面をきれいにするために、紙やすりで研きます。
紙やすりは、厚紙に研磨用の粒子をつけたペーパーです。安価なもので木工用で茶色のペーパーがありますが、そちらはすぐに目が詰まってしまい耐久性がよくないので、空研ぎ紙やすりがおススメです。
#80や#400などの数字は、ペーパーの目の粗さを表示しています。数字が小さいと粗く、数字が大きくなるほど目が細かいものです。細かいペーパーで研いた方が、ツルツルになります。今回は#180で研いた後、#240で研きます。

 

はじめに#180のペーパーで研きます。ペーパーをコルクブロックに巻いて研くと平らな表面を均一に研くことができます。
研くときは、木目に合わせて研くことが大事です。縦に走る木目に対し、横の方向で研くと逆に傷がついてしまいます。また、力を入れすぎると元の形が削れてしまったり、研いた傷が深くついてしまったりするので、やさしく研きましょう。

 

少し研くと、ペーパーに木の粉と塗料がはがれているのが見えてきます。研かれた木も白っぽくなっています。

曲面や、凸凹している部分はコルク無して直接指先の感覚で研きます。

 

②#180で表面の塗膜が剝がれるくらい研いたら、#240のペーパーで同じように研きます。
最後は手触りを確認しながら、表面を研いて整えます。

 

③研き終えたものの粉を柔らかい布でかるくふき取り、きれいにしましょう。

④きれいにした表面を保護します。
今回は、尾山製材株式会社の「木工用みつろうクリーム」を使います。
以前気になっていた商品で、最近作っている木工品の仕上げやお手入れに使っている天然素材の塗料です。
木の持つ風合いを損なわないところと、木を守ってくれる塗膜があるところが気に入っています。イヤな香りもなく、安心です。ネット販売からでも気軽に手に入る商品で、容量の少ないものもあるので、ひとつ持っているとお手入れが楽しくなりそうです。

柔らかい布で、クリームを刷り込むように表面に塗布します。手の体温でクリームを溶かすように薄く刷り込むのが良いみたいです。
全体に塗ったら、乾いた布で全体を吹きあげます。

表面のべたつきがなくなるまで自然乾燥させて、お手入れ終了です。

ついでに木製品のお手入れをしました。

新品の表情を取り戻す楽しみ、無垢ならではのものですね。
使い込んだ傷や風合いをそのままに、また少しきれいになって、まだまだ使い続けます♪

 

※今回紹介したお手入れ方法は、私個人の方法です。素材や劣化具合により思うように仕上がらない場合もあるかと思います。個人の責任において大切なもののお手入れをお楽しみください。

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